6月に初めての一般質問をしました。
内容はコロナ対策について。情報編、教育現場編、ホストタウン編って感じで3問でした。
一般質問にはルールがあります。
まず、質問の内容を前もって文章で通告します。
私の場合は、
通告時間 | 60分 |
新型コロナウイルス感染症対応について (1)濃厚接触者は、新型コロナウイルス感染症患者と接触が あった日の翌日から14日間は行動の自粛と健康観察となり、この期間は必要最低限の外出は認められている。しかし、情報不足により、外出できずに自宅隔離となる家庭もあると思われるが、本市の情報提供の方法やサポート体制について問う。 (2)児童・生徒が陽性、あるいは接触者、濃厚接触者になっ た場合はどう対応するのか。また不当な差別や偏見等をなくす ための人権教育の取り組みについて問う。 |
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東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンについて ホストタウンである自治体が選手等の受入れマニュアルを作 成することになっているが、国の改訂されたマニュアル作成の 手引きには「選手等の入国後14日間におけるホストタウン等へ の滞在期間中は、自治体に一定の受入責任(選手等の行動管理 を行うこと等)が生じる」との一文がある。本市ではどのよう に対応していく考えなのか問う。 |
私の場合は、健康増進課、教育委員会、経済観光部観光政策課が担当課でした。この通告書はそれぞれの担当課に渡されます。こんな感じです。そしてこれが、私からの質問の1問目になります。
通告書を受け取った担当課の課長は私に連絡をくださり、
「通告書の意図の確認」作業が始まります。
行政サイドは、最終的に私がどんな質問を投げかけ、どんな答えを市長や行政から欲しいと思っているのかが知りたいんです。
私は、行政側がどう答えるのかを知りたいのです。
その答えによって、私の2問目以降の質問が変わって来ます。
私にとっては初めてのやり取りでしたので、2度、3度と担当課長と協議しました。
この作業により、100%の台本を書き上げ、その通りに進行する議員もいます。
例え事前の打ち合わせ通りの一般質問でも、その台本になるまでは議員も担当課もものすごく労力を使います。
質問内容の裏付け作業や資料集めは議員1人でするので、やってもやっても終わらないって何度か呆然としました。私の場合は厚労省、文科省、内閣府、オリンピック協会の資料を読み漁り、いろんな都道府県、市町村の状況を確認し、寝ていても夢にまで出て来ました。
ですから、しっかりと台本を仕上げてアドリブでのやり取りは避けるつもりでした。
実際、2問目の教育委員会とのやり取りは、答弁に対する思いはアドリブでしたが、質問は打ち合わせ通りでした。
打ち合わせの内容を変更したのは1問目です。
感染症に関して実施主体は県であり、長門保健所が感染症対策の中核機関として、感染症に関わる情報の提供、それから検査の実施を行っていて、感染症や濃厚接触者に特定される情報は長門市には一切入ってこないし、濃厚接触者の定義や、接触者と濃厚接触者の検査体制、健康観察期間の決まりなどは市が扱う情報ではないという担当課の意見は私の考えと噛み合いませんでした。
県内の他市では扱っている情報をなぜ長門市が扱えないのか。
また、症状のあるコロナ感染者へ相談窓口はあっても、コロナ感染症を取り巻く様々な不安への対応が無視されている気がして、納得できなかったんです。
山口県が広報していないのは、その情報を扱うべきではないからだと担当課は思っているように感じました。私も、「そうなのかもしれない」と一度は思いましたが、県に直接確認してから諦めようと思い、連絡をしました。
書面で帰って来た答えは、「それらの情報は市民に広報しても構わない」とのことでした。
濃厚接触者の定義を広く市民に広報しても問題はないか?
濃厚接触者については、国立感染症研究所「積極的疫学調査実施要領」において定義され、広く周知されているものであり、市民に対して広報しても差し支えありません。
不可抗力である感染の当事者になる可能性は誰にでもあると言う考えで、日頃から家族間での話し合い、自分の行動や接触した人の把握、備蓄、入院や施設療養になった時に持っていく荷物の確認、飼っている動物などへの対応、その他、家庭生活で考えられる防災対策などの必要性の広報などは市の役目か?
感染症が発生した際の対応に対する責務は、県の役割であるが、新型コロナウイルス感染症に対する啓発、一般的な情報発信等の対応は、県、市が一体となって行っていくものであるため、県と市が協力して行う必要があると考えます。
この回答を受け取った6月16日(水) 18:12のメールでした。
一晩悩んで、やっぱり自分の思いを通そうと決めました。
朝一番に担当課に県からの回答文章を渡し、一般質問に入りました。
通告時間60分は発言席に座り、「議長!」と手をあげたらカウントが始まります。
私の目の前のモニターは60から始まり、数が減っていきます。最後の3分は赤字で表示されます^^;
台本はないので、1問目の展開によっては60分で収まらないかもしれないし、時間が余るかもしれない。時間オーバーは許されないので、収めるしかありません。
一か八か、しっかり深呼吸をしてあいさつから始めました。
絶対に言いたいと思ったこと箇条書きにしてあったので、そのメモを確認しながら話ましたが、やはり凄い緊張で上手くまとまってるとは思えない!!!と思いながら喋ってました。
でも6/23に更新された市のホームページはリニューアルされていました。
話はかみ合わなかったけど、健康増進課の方々は、本当に真剣に私の思いを受け止めようとしてくださいました。ワクチン接種と時期が被った今回の定例会は健康増進課にとって凄く負担だったと思いますが、市民の思いが届いたんだと思っています。
2問目は議会では波乱もなく安定した内容だったと思います。
でも私の思いは違うところにありました。
長門市では子供の感染は確認されていませんが、接触者や濃厚接触者となり学校を休んだ子供はいます。
この子達は、「人権擁護」や「個人情報」の問題から、不安いっぱいの2週間、友達から励ましてもらうこともできません。
今時、他の病気や怪我での欠席ならSNSなどで連絡を取り合えるはずなのに、コロナに関しては2週間存在しないかのような扱い受けるのです。
差別でもいじめでもなく、周りの人間も対応の仕方がわからないのです。
他県では感染した子供が、病院からzoomを使って教室の友達と会話をした事例もあります。長門市のどこかで、2週間息を潜めて暮らす子供がいるとしたら、あまりに可哀想で、そのことを教育現場や行政、そして市民の皆さんに、我が事として考えて欲しかったんです。
でも、これは私の思いであって、子供ひとりひとりの性格や、各家庭の考え方を聞いたり考えたりすればするほど、私自身、答えがわからなくなりました。
そして、このことは教育委員会の担当の方ともお話ししました。だれも正解を持っていませんでした。他県の教育現場の声もリサーチしましたが、みんな迷っているようでした。
ですから、今回は、現在の長門市の教育現場で行われている対応や、想定している対応について伺うにとどめました。
そして、問題の3問目。ホストタウンについてです。
私は最初から反対する立場で担当の方々と話をはじめました。
完全に対立軸です。国の指導マニュアルは一見完璧ですが、穴だらけに思いました。
「陽性者は入国してこない」と思っているとしか思えない資料と対応ばかりです。
でもこれは国の方針。市はホストタウンを中止する選択肢を持っています。
ですが、市長は定例会が始まる前に記者会見でホストタウンとして中止しないと言いました。議会でホストタウンに関する質問があることがわかっていての会見でしたから、本当に中止する気はないのだと思いました。
その上でなおも中止を求めるのか‥‥着地すべき場所はどこなのか。
平行線のまま終わっていいのか。
とにかく、市民の不安と不満の声は届けよう。
そしてどうしてもやるのなら、「安心」だと思える対策と情報の公開を求めよう。
そう思い、ギリギリまで迷いながら、打ち合わせ通りの担当課とのやり取りと、打ち合わせなしの市長とのやり取りになりました。
実は、朝、庁舎に入ってすぐの体温検査では初めて37℃の表示がでて、びっくり‼️
「どんだけ頭に血が昇ってるんだか(^◇^;)」
昼の検温では35.3℃だった。どうなってるんでしょう(^_^;)
帰宅後は呆然と座ったまま、自分の一般質問を振り返ろうにも、全く記憶を失っていました。ケーブルテレビの再放送を見て、ようやく意識が戻りました😅
昔、撮影終わりの感覚に似ていました。ただ、当時のように24時間眠りこけるはありませんでした。
議員になるまでわからなかった事。
まだまだ沢山ありますが、ひとつだけ強く感じるのは、長門市の未来を思っている熱い人は沢山いるって事。それが、今の私の支えです。
この1ヶ月、私に向き合ってくださった方に感謝します!
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